汗疱治療には亜鉛華軟膏・サプリもおすすめ

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汗疱に効果があるといわれている微量栄養素の一つ「亜鉛」。今回は亜鉛サプリや亜鉛華軟膏の効果効能についてお話ししたいと思います。

 

亜鉛とは

 

亜鉛はミネラルの一種で体内に2~4g存在している物質です。骨や筋肉を中心に血液、髪の毛、爪などにも含まれます。

 

鉄など特定の細胞に存在するのではなく、多くの細胞内に分布しているため、体内活動のあらゆる働きに影響を与える特徴があります。

 

亜鉛の主な働き

・たんぱく質(骨や皮膚)の生成を助ける
・老化や生活習慣病の抑制
・肝臓、腎臓、膵臓、などの細胞生成のサポート
・味覚を正常に保つ
・免疫反応の調整


亜鉛欠乏症と過剰症

亜鉛は様々な細胞に影響を及ぼすため、不足した場合の欠乏症は多岐にわたります。

 

亜鉛欠乏症

・貧血
・味覚障害
・生殖機能の低下
・水疱などを伴う皮膚炎
・自然治癒力の低下
・その他、脱毛、下痢、口内炎など

 

現代の食生活では不足することはありませんが、肉や魚などを食べないベジタリアンの場合、不足症状を起こすことがあります。

 

一方、過剰症については亜鉛の吸収率が低いことからほとんどありませんが、サプリメントの過剰摂取により頭痛や吐き気、手足のしびれなどを起こすことがあります。

汗疱と亜鉛の関係

亜鉛が不足するとすぐに汗疱ができるというものではありませんが、人によっては汗疱のような皮膚炎を起こすことがあるため、汗疱治療が用いられることがあります。

 

また、亜鉛不足になると体内の細胞の働きが悪くなります。その結果、対外から入ったアレルゲンをブロックできずに、汗疱などのアレルギー症状を発症することがあります。

 

しかしながら、亜鉛と皮膚病についてはまだはっきりと解明できておらず、分からないことが多いのが現状です。

 

今のところ言えるのは亜鉛不足により痒みや水疱を伴う皮膚炎を発症することがあり、補充療法で回復した患者が一定数いるということです。

亜鉛の1日の摂取量

ここまで読んでいただいて「もしかして自分は亜鉛不足なのでは?」と感じた人も多いと思います。下の表は厚生労働省が推奨している摂取量です。

 

男性 女性
1~2歳 3mg 3mg
3~5歳 4mg 3mg
6~7歳 5mg 4mg
8~9歳 6mg 5mg
10~11歳 7mg 6mg
12~14歳 10mg 8mg
15~17歳 12mg 8mg
18~29歳 11mg 8mg
30~49歳 11mg 8mg
50~64歳 11mg 8mg
65~74歳 11mg 8mg
75歳以上 10mg 8mg

 

一覧表を見て不足していると感じましたか?カロリーや炭水化物などと違って、亜鉛は食品パッケージに記載されることがないので比較するのは難しいかもしれませんが、ぜひ参考にしていただければと思います。

 

もし、不足していた場合には亜鉛を多く含む食べ物を積極的に食べることをおすすめします。その他、サプリメントでも補給することができます。

亜鉛を多く含む食べ物

亜鉛は魚介類、肉類、野菜類、豆類、肉類など多くの食べ物に含まれますが、その中でも代表的なものとして牡蠣(カキ)があげられます。

 

牡蠣(かき)、牛肉、レバー、鶏卵、やきのり、かぼちゃなど。

亜鉛は大豆にも多く含まれますが、同時に大豆には亜鉛の吸収を阻害するフィチン酸が含まれているため、肉や魚などの動物性食品からの摂取をおすすめします。

 

亜鉛は市販のサプリメントでも補給可能

 

亜鉛はDHCやディアナチュラなどの薬局やドラッグストアなど市販品として購入することができます。

 

その他、ほとんどのマルチビタミンやミネラル、あるいはカルシウムやマグネシウムとセットで販売されていることが多いです。

 

亜鉛は育毛効果や生殖器の機能を向上させることから育毛サプリメント、精力剤などにもよく含まれています。

汗疱におすすめのサプリメントとしては亜鉛の他、「ビオチン療法」もあります。

 

汗疱治療に亜鉛華軟膏は効果的?

 

汗疱治療の一つとしてよく使用される亜鉛華軟膏ですが、これには汗疱の抽出液を吸収し乾燥させる働きがあります。

 

 

亜鉛華軟膏は亜鉛を酸化させて製造した酸化亜鉛が含まれています。

 

そのため、水疱状態ではなく、どちらかというと潰れてジュクジュクしたときに使用することが多いです。

 

亜鉛華軟膏には皮膚を乾燥させる働きがあるため、潰れていない水疱にも使用はできるのですが、皮膚がぶ厚かった場合など人によっては水疱が大きくなることがあるためあまりおすすめできません。

 

亜鉛華軟膏にはステロイドほどではありませんが、炎症を抑える効果があるので、汗疱の症状が軽いときはこれだけの使用でOKです。

 

もし、汗疱が大きかったり痛みやかゆみがあるときは、最初にステロイドを塗ってそのあとに亜鉛華軟膏を塗り、包帯などでカバーすると効果的です。

 

亜鉛華軟膏はネットショッピングで購入可能です。薬局で市販品を購入することもできますが、小さなところだと置いてないことがあります。その場合は、注文できることもあるので一度相談してみるといいかもしれません。

 

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